馬場安氏によるキャリア支援講演会が盛況のうちに終了しました。

馬場安氏によるキャリア支援講演会が盛況のうちに終了しました。
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10-303教室で開催された馬場安氏によるキャリア支援戦争体験講演会

キャリア支援講演会「大空への憧れ」 進路選択の自由「今の昔」を考える! 逓信省印旛航空機操縦学校を卒業された馬場安(しずか)氏による 戦前の教育、太平洋戦争での経験を踏まえたキャリア支援講演会が、 6月29日(金) 4時限目15:10から16:45まで、10号館303教室で行われました。

馬場安氏は、現在、88歳。 小学校のころから、国のために生きる、そして死ぬことを根幹にした戦前の精神教育を受けました。 こうした教育は、当時の時代背景もありますが、時に、戦争遂行や人権弾圧にも利用されました。 そうした中でも、馬場氏は、すぐに出征し戦う道ではなく、民間での航空の仕事を選択し、 逓信省航空機乗員養成所十四期操縦生となり、操縦学、航空力学、通信、飛行訓練を受けました。 九州の大刀洗陸軍飛行学校では、制裁やいじめを伴う戦闘機操縦者の教育・訓練を受けました。 台湾、フィリピンに送られ、第四航空軍に配属されました。第四航空軍富永司令官、海軍の大西中将と面識も得ることになります。 激しい航空戦を戦い、乗っていた輸送船が撃沈されたこと、特攻機の出撃を送ることもありました。 馬場安氏に、教育、戦争体験、戦場のお話を伺い、今と昔を比較しながら、 これからの進路選択、将来の夢、憧れについて考えた聴講生たちから70名分の感想をいただきました。
感想のごく一部を掲載します。
①知り合いが、戦後65年慰霊祭をみて、「戦争はもう終わって65年もたつんだからニュースでやることもない」といった。—平和の中にいるからこそ出てくる言葉だと思った。死んだ戦友は、戦争のことを恨むことも、悲しむこともない時代に生きることを想像できたであろうか。犠牲になった民間人は、死ぬ直前までそんな時代が来ることと信じ続けたのであろうか。いや、そんなことは、どうでもよかったはずだ。ただ、自分の家族も友人も誰もいないこの世の中に、その未来はなかった。信じられなかった。私は、愛する人たちが隣に当たり前のようにいる現実をむかえることができなかった人たちを偲ぶことは、価値があることだと思う。その心が、戦争抑止へとつながる、とこの講義から伝わってきた。
②馬場さんを含めた特攻隊の方々のおかげもあり、私たちが今住んでいるこの場所が守られたことをしり、この湘南への上陸を防いでくれたことを初めて知り、とても感謝しました。—-戦争という時代を生き抜いた人々の苦労と努力によって支えられ今、平和な世の中に暮らしているのだと改めて実感できました。
③今日の講演を聞いて大きく感じたことは、現在の二十歳前後の人と戦時中の二十歳前後の人の意識の差である。戦時中の人たちは、死を目の当たりにしているので一日一日を全く無駄にしていないように感じた。また、親友との友情が現在と比べるとかなり厚く深いものだと思った。現在の日本は、平和でモノや生活にも大変恵まれているため、若者は何かに必死で取り組む姿勢があまり見られないような気がする。—-私自身も現在の恵まれた環境に甘えるのでなく、あえて難題に挑戦して見ようと思う。
④馬場さんのお話を聞いて、実際に戦争にいかれた方のお話はテレビで見るのとは全く違い、本人の気持ちがすごくよくわかりました。—実際、学校でも国のためなら死ぬという教育を受けると、本当に死ねるのか、心情が知りたいです。教育を受けることで人間の心はどう変わるのでしょうか。
⑤各小学校に泰安殿を立てて、そこに天皇の御真影を収める軍国主義として育てられていった。飛行訓練の初めのグライダー訓練は体力的にも厳しく、その夜、炊事場に残飯をあさるほど体力を奪われる。その中でも上級生からのいじめがあったことに驚いた。
⑥軍にあって当然のようにある上官によるイジメや仲間との語らい。いつの時代にも変わるもの、変わらぬものがあって、少なくとも望まない戦争を強いられることがないのは、よいことだと思う。—-現状に問題があるならば、より良い社会を作り、それを私たち自身のものとして、次の世代に伝えられるようにしていかなければならないだろう。

◆ 参加者は、学生約90名、教員4名(落合先生、高木先生、金先生)、東海大学新聞社記者(重村様)で、学生は、社会環境課程(HK)が中心でしたが、そのほか、1BHN、0BHN、1BHW、0BSC、0BJJ、9AERなどの学生も参加しました。

記録者 人間環境学科 社会環境課程 鳥飼行博