主な授業(環境)

人間を取り巻く環境、具体的には、「環境」「福祉」「ビジネス」について学ぶところです。

環境経済論 (担当:落合由紀子准教授

なぜ環境問題が発生してしまったのかを考えてみましょう

環境問題は様々な生物種だけでなく、人類の存在まで脅かすほどの大きな問題となっています。授業では、環境問題がなぜ発生するのか、どうしたら環境問題を解決できるのかについて、考えます。具体的には、日本の公害問題、地球温暖化、ごみの増加といった具体的な事例を取り上げながら,経済的な視点から学んでいきます。

 

どのような環境問題があるのかを分類し、類型化することで、環境問題の発生メカニズムを理解できるようになります。そして、どうすれば、環境問題を改善し、解決できるかについて、具体的な環境政策を提示します。これは、環境基本法、廃棄物処理清掃法のような環境法、温室効果ガスの排出に課税する炭素税、ごみ収集処理有料化などです。そして、環境問題に対して、行政、企業、消費者には、どのような役割があるのかを考えます。そうすることで、経済と環境の調和について、論理的思考を養うことができるようになります。

環境協力論 (担当:鳥飼行博教授

世界の人々が協力して 持続可能な社会を築きましょう

環境協力論では、地球温暖化、熱帯林の減少を選んで、その原因を考え、具体的な対処方法を考察します。

温暖化対策としては、エネルギー代替、エネルギー原単位(1ドルを生み出すために消費したエネルギー)の引き下げ、人口抑制が、温室効果ガス排出削減に繋がるはずです。そして、そのためには、再生可能エネルギーの開発、省エネ、産業構造高度化が、有効な政策となるでしょう。

熱帯林減少の要因として、薪炭生産、用材生産、農地の外延的拡大、企業のフロンティア開発を検討します。そして、熱帯林保全のために、植林・造林、地域コミュニティの草の根民活を利用した森林保全を考察します。

 

地球温暖化に関して、温室効果ガス、温暖化係数、気候変動枠組み条約、京都議定書、グリーン買電、RPS法、環境税・炭素税などの専門知識を、熱帯林に関して、森林原則声明、炭素貯蔵機能、生物多様性条約、木材貿易、FSC(森林認証制度)、アグロフォレストリーなどの専門知識を深めることができます。そして、温暖化と熱帯林減少の具体的な検討を通じて、環境問題の原因理解、対策の提唱について、論理的思考を養うことができるようになります。

社会的責任論 (担当:勝田悟教授

環境情報の公開と評価を考えます

社会的責任投資(SRI)においては、企業の社会的責任(CSR)が重要な評価基準になっています。工業規格においても国際標準化機構(ISO)において、社会的責任規格(SR規格)が制定されています。不当な労働待遇・マネジメント、人種差別、男女平等、軍事支援などこれから企業の重要な評価基準になっていきます。本講義では、この中でも環境情報に焦点を当て論じていきます。

 

社会的責任としての環境情報の公開は、企業では既にコンプライアンスとして多くのデータが整備され、公開されています。今後は、エコロジカルフットプリント、カーボンフットプリント、フードマイレージなど社会的に注目されています。欧州や米国では、REACH規制、」スーパーファンド法をはじめMSDS(Material Safety Data Sheet)、LCAデータなどが既に整備されつつあります。本講義では、これら動向を解説し、今後のあり方を考えます。

環境学特講―環境戦略― (担当:勝田 悟教授

環境企画を考えます

現在の生産・消費システムは、単純に拡大を推し進めているだけで、人類を破綻に向かって突き進ませています。このような状態でプラスの経済成長が世界中に広がっていくと、環境の物質バランスは急激に変わってしまうでしょう。この変化を起こさせずにビジネスを持続可能に行うための方策を環境効率の向上などを取り上げ説明します。

 

企業、行政などで「環境」をテーマにしたビジネス(商品開発、新ビジネス・事業、新たなサービス)を企画する際に、身につけておくべき考え方、知見を講義します。
条約、法律、条例、業界規制などの現在変化している動向も適宜説明します。また、ブレーンストーミング、情報の分析手法など基本的な事項も解説します。

環境政策論 (担当:勝田悟教授

この講義では、環境問題の解決方法について、いろいろな角度から考えていきます。解決の方法は、国際的に取り組まれているもの、各国政府で具体的に対処しているもの、産業界や企業で独自に実施しているものなど沢山あります。地球温暖化(気候変動)、オゾン層の破壊(日差しの紫外線の増加)、大気汚染(酸性雨やアレルギー)、水質汚濁(川や海の汚れ)、生態系の破壊(生物多様性の喪失)など現在社会的に問題になっている事柄を取り上げ、現状を分析して、これからとるべき対策を論じていきます。

 

この科目は、教科書を暗記していくのではなく、教科書の内容を理解し、現実の社会ではリアルタイムで何が起こっているのかを調べ、政府や世界がどのように対応しているのかを理解していくことが最も大切な学習です。まず、環境に発生している問題をなんとかしたいと思う気持ちを持つことがこの講義参加の第一歩といえるでしょう。この気持ちを問題意識といいます。

開発経済学 (担当:鳥飼行博教授

 

地球温暖化のようなグローバルな環境問題は、世界の人々にとって大きな関心事です。日本、EU、アメリカなどの先進国工業国だけではなく、中国、インド、メキシコのような開発途上国にとって、環境を保全しながら経済開発を進めることが求められています。他方、1日1ドルの支出できないような貧困者が世界中に10億人以上いますし、日本人の所得の十分の一以下で暮らしている人々は世界人口の8割です。

 

身分・職業・所得の男女格差に結びつけることをジェンダーといいますが、女性が差別され社会参加できないようでは、人権が尊重されているとはいえません。子供たちが、児童労働に就かされて、学校に通うことができなければ、文字も読めない、算数もわからないようになってしまうかもしれません。つまり、人間の能力を十分に伸ばすには、貧困を解消して、生活を営むのに必要な衣食住、衛生・医療、教育というベーシック・ヒューマン・ニーズを満たすことも求められています。自由・平等な持続可能な開発を進めること、これが開発経済学の目的です。

都市環境論 (担当:高木俊之准教授

都市とは何か? みなさんが当たり前のように毎日そこで生活をしているにもかわらず、都市を一言で定義することは容易ではありません。都市といっても、それは行政上の市区町村だけを意味するわけではありません、もっと狭い範囲を扱うことも多いのです。そういうときは地域社会といいます。

 

この講義では、人間の行為の積み重ねである社会集団、すなわちアソシエーションが形成されていくことを都市の形成と考えます。都市の特徴は、さまざまな地位と役割が未分化の農村共同体とは異なることです。とくに地方都市の政治に関わる商工経済団体や町内会、親睦団体などの重層的関連をコーポラティズムといい、詳しく講義しています。

 

国土が狭い日本でも、一カ所として全く同じ都市や地域は存在しません。それはきわめて多様です。この講義を聴き、自らが関心を持つ都市や地域の個性に関心を持って下さい。