大学院紹介

人間環境学研究科 人間環境学専攻 建学の理念である文理融合教育の具現化をはかります

研究科の趣旨と目的

20世紀は、イデオロギー抗争や南北問題、民族紛争、戦争、差別といった様々な対立によって特徴付けられる世紀でした。また、20世紀の歴史は、地球環境問題に代表されるように、近代以降の人間が自然をいかに支配するかという、自然と人間の争いが頂点に達する歴史であったとも言えます。しかし、21世紀は、こうした人類のこれまでの歴史を踏まえ、民族や文化あるいは文明など互いの違いを理解し、克服し、「共に生きる」ことに価値を置き、さらには自然と人間がともに共存・共栄できる持続可能な「共生社会」を構築していかなければなりません。

本研究科では、「共生社会」を新たな「価値観」に基づく社会と考え、物質至上主義や経済至上主義などに代表されるこれまでの「価値観」を再考し、「良好な自然環境と人間活動が両立する社会、人間と人間が種々の違いを認めつつ協同する社会」を構築することに重点を置きます。この「共生社会」の基盤となる人間を取り巻く環境(人間環境)は、大きく自然環境と人間活動からなる社会環境から成立しています。そこで、「真に豊かな人間環境」を実現するためには、「自然環境の保全を重視して人間と自然の良好な共生を目指した自然共生社会」と「文化、習慣、世代などの壁を越えた人間と人間の共生を目指した人間共生社会」を構築することが重要な課題となります。この「自然共生社会」と「人間共生社会」が両立するところに、「真に豊かな人間環境」が成立するのです。

それらの課題に答えるためには、われわれの生活の拠点である「地域社会」を自然共生型、人間共生型社会とすることから始める必要があります。従って、その「地域社会」の持つ特性を考慮したうえでの変革・整備が欠かすことの出来ない重要な事項となります。このような理由から、教育研究上のフィールドとして「地域社会」を重視し、「地域社会」における「自然共生社会」と「人間共生社会」の構築を、広い視野から考えます。

本研究科では、「共生社会の実現を目指して、人間の生き方を再考し、豊かさの本質を問い直す」ことを教育研究上の理念とします。この理念に基づき、人文科学、社会科学、自然科学の枠を超えた学際的な視野から、より実践的で、かつ地域環境政策や環境教育を軸に地域社会との連携を重視した教育と研究を行うことにより、「人間環境を広い視野で考え、共生社会構築に向けて行動できる人材を育成する」ことを教育目的としています。

どのような人材を育成するのか

本研究科は、「自然共生社会」と「人間共生社会」を基盤とした「人間環境」の構築に貢献しうる、総合性と専門性を併せ持った実践能力に優れた職業人や研究者を育成することを目指しています。具体的には、行政分野、特に自治体の環境関連部門、環境系企業及び一般企業の環境関連部門で活躍する人材、NPOやNGO活動の中心となる人材、地域コミュニティーを中心に様々な分野で活躍する人材を養成することです。

さらに、共生社会を実現していくためには、新しい社会の構成員となる次世代の若者を育成することが肝要であることから、人間環境に係わる諸問題について、中学校、高等学校の教育課程において広い視野から環境教育を実施できる教員の育成も本研究科の非常に重要な使命と考えています。

教育研究の分野について

本研究科では、「共生社会基礎」、「自然共生」、「人間共生」、「環境教育」、「ゼミナール」の5つの分野を設定し、「ゼミナール」を除く全分野において理論系の科目と実践系の科目を設置しています。

本研究科では、教育課程を次の2つの軸の組み合わせから編成しています。

第一の軸である教育研究分野は、@)「共生社会」を理解し考察するための基礎分野(「共生社会基礎」)と、「共生社会」の重要な構成要件であり、本研究科が専門として扱う、 A)自然環境を中心とした分野(「自然共生」)と、同じくB)人間と人間の共生に係わる社会環境を中心とした分野(「人間共生」)から成ります。第二の軸である育成すべき能力分野は、専ら@)理論的能力とA)実践的能力です。理論系科目は「人間環境を広い視野で考える」ための基盤となり、実践系科目は、「共生社会構築に向けて行動できる人材育成」を実現するための科目です。

カリキュラムの特徴

人間環境を広い視野で捉えることに加え、地域に密着した大学院として、即戦力の人材育成のため、理論と実践のバランスに留意したカリキュラム編成としています。特に、「共生社会基礎」、「自然共生」、「人間共生」分野の実践系科目は、実践力の養成に力点を置き、ケーススタディ(体験や演習、実習、シミュレーション、ディベートなど)を重視し、人材育成に向けた教育に特化した大学院としての特徴を持っています。

また、「ゼミナール」の分野(「人間環境論文研究I・II・III・IV」)が、「人間環境を広い視野で考え、共生社会構築に向けて行動できる人材を育成する」核となるカリキュラムであることより、専任教員が個別指導するだけでなく、分野の違う複数教員がアドバイザーとなるシステムを取り入れています。理論系科目と実践系科目、人間環境論文研究の組み合わせによる教育が本研究科の大きな特徴です。

従来の理系及び文系の学部を卒業した社会人の方でも、修学意欲が喚起されるよう、社会人教育に対応したカリキュラム編成としています。その対象は、NPOや市民活動、生涯学習、環境教育、地域行政、環境や福祉関連企業、ジャーナリズム、あるいは社会的責任を強く意識する企業など、様々な分野で活動する社会人の方々です。

カリキュラム一覧(東海大学サイト)

ご利用案内 | プライバシーポリシー